レ・ミゼラブル(注・ネタバレ有り)

パンフレットです(^^♪
パンフレットです(^^♪

 全く素晴らしい映画です!!話の筋は知っているし、ミュージカルナンバーはほとんどそのまま、さらに少し補助的な意味でしょうか足してある場面やナンバーもありました。2時間40分という長さ、でもそれくらいは必要です。 
俳優さんたちが皆、素晴らしい。歌で物語が進んで行くのに何も不自然さを感じないのは歌唱力が確かだからでしょう。一人一人にコメントしたいところは割愛。

これはジャンバルジャン物語なのですね。1人の男が自分の罪を知り、それを赦されたことにより、愛を知り、そしていかに生き、死んで行ったか・・・。もう、最初からハンカチが必要なほど泣きっぱなしでした。

ツボを記すと・・・。
まずは司祭様に盗んだ銀の食器類を「それはあなたに差し上げたものです。さらにお忘れですよ、銀の燭台を。」と警察に話して罪赦され、そこで神の愛を知ったこと。そこで彼は「ジャン・バルジャンは死んだ」と歌いますがここで古い自分は死に新しく生まれ変わった、キリスト教で言う救い主を受け入れて改心したのだと思います。もう、そこで号泣。フォンティーヌの遺言通りその一人娘、コゼットを引き取り、ジャベールに追われて馬車で逃げるシーン、こんなにも愛する存在があるのだとしみじみ歌うシーン、神からコゼットを引き取って育てるという新しい使命を与えられた、この日から娘としてコゼットがバルジャンの唯一の生きがいとなるのです。
それからやっぱりエポニーヌがラブラブ・幸せいっぱいのコゼットとマリウスのデュエットに合わせて密かな恋心、自分には届かないマリウスへの思いを歌うシーン、そして雨に濡れながら1人歌う有名なナンバー「オン・マイ・オウン」。もう号泣です。マリウスをかばって銃弾に倒れ、マリウスに抱きかかえられながら死んで行くシーン、悲しいですがエポニーヌにとっては幸せな最後だったのかもしれません。
バルジャンが革命の夜、マリウスを無事に帰して欲しい、と神に祈って歌うシーン。生きるも死ぬもあなたの御手の中にあります、でも彼を生かしてくださいそれは彼が1人娘、コゼットが愛する男性であるから、私は老いた、若い彼にコゼットを託したい、と神に祈るのです。
そして最後、1人淋しく死んで行こうとしているバルジャンに結婚式場から駆けつけたコゼットとマリウス、(間に合って良かった・・・)そしてバルジャンにフォンティーヌが天国からお迎えに来ます。天国に旅立つ彼をあの司祭様も迎えてくれます。この最後はもう、肩を震わせてハンカチで声を抑えて泣きました。

しみじみ考えたことは・・・。正義とは何ぞや?何が本当に正しいことなのか?
ジャベールは法に生きる警察官。法を犯したジャン・バルジャンをどうしても赦せない、絶対つかまえる、と、それを生きがいにしています。でも、バルジャンに命を救われ、法を犯してまでも死に瀕したマリウスを命がけで救おうとしている彼の愛に触れ、自分の正しいと思っていた正義、「ジャン・バルジャンは法を犯した罪びとである。」という彼の定義が崩れた時、自分の信じていたものが真実ではないのかも、と思った時、彼の中の何かが崩壊してしまったのでしょう。

それから幸せなコゼットとマリウス、でもその幸せの下にはジャン・バルジャンの献身的な愛、自分の身を売ってまでコゼット、コゼットと彼女の幸せだけを願って死んでいった母・フォンティーヌ、もっと言うと自由を夢見て死んでいった学生達、たくさんの民衆達の犠牲があってこそなんだ、と思いました。
 
長くなりました、読んでくださってありがとうございました。
また、ミュージカルも観に行きたいです♪